同居相手は黒猫くん
番外編〜刹side〜
* * *
姉ができるとかどうでもよかった。
母さんが病気で死んで、俺と親父の二人で生活してきた。
今更再婚とか、俺にとっては果てしなくどうでもよかった。
「刹、本当に大丈夫か?」
「…もういいから。早く行けよ」
「じゃあ、何かあったらすぐ連絡しろよ」
そう言って家を出て行く親父。
今日は再婚相手の人とその娘と面会する日らしい。
しかし珍しく熱を出した俺は、家で大人しく休むことにした。
親父は最後までしつこく、心配だから今日は行かないって言ってた。
でも俺的にはそれが納得いかなくて、無理矢理親父を行かせた。
あんなに楽しみにしてたのに、
俺の体調で行かせないなんて納得いかない。
俺はほんとに再婚なんてどうでもいいし。