同居相手は黒猫くん
比乃は全然分かってない。
たらしからのメールに返信すんなって忠告したにも関わらず、
「大体室谷先輩が私のこと眼中に入れるはずがないよ」
拗ねたように言う比乃。
本物の馬鹿だ。
なんでこんな奴ってそういうこと自覚ないの?
分かれよって言っても分からないんだろーな。
すっげーめんどくさい。
人の気も知らないで。
もう少し男を警戒しろ。
「そんな可愛い顔すんな」
耳を塞いでいたから、比乃はきょとんとして首を傾げている。
そういう顔だよクソ馬鹿。
噛むぞ。