同居相手は黒猫くん
「……へ?」
きょとんとする私を見て、その男子はなぜかくすりと笑った。
「じゃあ、昼休み待ってるから」
ポンと私の肩を叩いた彼は、他の男子の方へと戻って行った。
な、何今の?
「こりゃ告白かなー」
「えっ!?」
片肘をついてニヤニヤと私を見上げるみっちゃん。
「こここ、告白!?」
昨日読んだ少女漫画のシーンが蘇る。
屋上に呼び出された主人公は、その告白を喜んで承諾して……。
え、え、え……っ!?
告白なんて…初めてだ!
ドキドキと慌て出す心臓と、みるみる熱くなる体。
大興奮だ。
「ばーか。告白じゃない可能性も考えろよ」
そう言ってきたのは正しくも刹だった。
「……あ、そうか」
「ていうか喜び過ぎてキモい」
刹は半ば睨むように私を見てくる。
なんか浮かれて喜んでたのが恥ずかしくなってきた…。
「刹くんちょっと言い過ぎよ」
すると、なんとみっちゃんが珍しく刹に注意した。
刹もきょとんとしている。
「……知らね」
刹は少しだけ気まずそうに目を逸らして、どこかへ行ってしまった。
……刹?