同居相手は黒猫くん
さっきの刹の行動の意図が全く掴めない……。
もしかして、
刹は佐久間くんから、私になんの用事があるのか聞いてたのかな…?
それでなんか理由があって止めてた…?
……まあ、それはないか。
でももし、本当に告白だったら……。
私、どうしたらいいんだろ。
私は階段を上りきり、屋上のドアを開けた。
「あ、柴咲」
佐久間くんはドアの正面の柵に寄りかかっていて。
こちらを振り向いて笑顔で手を振ってくれる。
「ごめんね、遅くなっちゃって…」
「ううん、いいよ。きっと刹に止められてたんだろうし」
図星を言い当てた佐久間くんを、私は驚いて見つめた。
な、なんで分かったのっ??
「…まあそれで、話っていうか…」
「う、うんっ」
二人で柵に寄りかかる。
なんだか、ソワソワして落ち着かない。
「俺中学の頃から柴咲のこと好きだったんだよねー」
!?
佐久間くんは首の後ろに手を当てて、爽やかに笑ってみせる。