同居相手は黒猫くん
「…え?」
「柴咲が俺のこと好きになってくれるように頑張るなっ」
またポンと私の頭に手を置いて、佐久間くんは笑った。
…私は恥ずかしさで真っ赤になる。
「あと、さっきみたいな馬鹿正直なところもすっげー好き!」
曇りのない、綺麗な笑顔。
なんで私、中学から一緒だったのに、こんなに佐久間くんのこと知らないんだろ……。
佐久間くんは私のことたくさん知ってたのに。
「……え、待って。佐久間くんのその言いようだと、まるで私が刹のこと好きみたいじゃない…?」
「え?そうなんだろ?」
!?!?
な、なんてこと…!!
「そんなわけないじゃん…っ!!」
「んー、そんな顔して言われても説得力ないなー」
佐久間くんはそう笑って、私の頬に手を当てた。
「真っ赤だよ」
ボンッと私の顔は熱で爆発する。