同居相手は黒猫くん
馬鹿と猫
そして
学校では着々と文化祭に向けて準備が進められていた。
実行委員である私は、それはもう忙しくて。
「誰かさんが全く働いてくれませんからね」
「めんどいもん」
教室にて私は文化祭についてのプリントをまとめていた。
刹はというと、隣の席で欠伸をしながら肘をついているだけである。
全く仕事してくれない。
まあ分かってたことだけど…。
「あらあら、大変そうねー」
そんなことを言いながら私の席に来たみっちゃん。
「大変って!みっちゃんが刹を推薦なんかしなきゃこんなことには…!」
「だってその方が面白いじゃない。ねー佐久間くん」
みっちゃんは向こうで男子達と話していた佐久間くんに呼び掛けた。
私はドキリとする。
「ん、なになにー?」
「佐久間くん佐久間くん、比乃が委員大変なんだってさー」
「み、みっちゃん!そんなこと言ってないっ……」
「まじで?俺手伝うよ?」
「いやいい。佐久間は駄目」
心配そうに聞いてくれた佐久間くんを取っ払うように、刹が割り込んできた。
な、何突然…っ。
「あれ、なんだよ刹ー。お前仕事してないから言うなよー」
「だって佐久間、比乃のこと好きじゃん」
……こ、こいつは…!
デリカシーってものがないんですか……!?
刹の軽はずみな発言に、その場は一瞬シーンとなる。