同居相手は黒猫くん
「……ふーん」
みっちゃんは不満あり気に刹を見る。
佐久間くんが私を見て、苦笑いをした。
「柴咲、それって提出するの?」
「…え?」
佐久間くんは私からプリントを取って、いつもの調子で聞いてきた。
なんだか気を遣わせている気がした。
「あ、うん。来週の月曜日に会議あるから、それまでにって…」
「じゃあ手伝う」
ニッコリと笑う佐久間くんを見て、なぜか少し落ち着いた。
刹はもう何も言ってこなかった。
……刹は何考えてるんだろ。
私は刹のこと……好きじゃないし、
刹も私のこと好きじゃない。
ただそれだけなのに。
何か違う気がする。