Don’t Cry.
「んー、冷たくて、美味しい!」
水ようかんを口に頬張りながら、私は満面の笑みで笑った
「実琴、よく噛んで食べるのよ」
優しくて、温かいおばあちゃん。
電車はちょぴり怖かったけど、今年も会いにきて良かったぁ…
水ようかんも食べ終わり、ぷはー、と一息ついた
「そうだおじいちゃん!
この後、また家の周り散歩してきていい?!」
ふと思い出した私は、畳に手をついて身を乗り出しながら、おじいちゃんに聞いた。
「あぁ。ちゃんと帽子かぶって行きなさい。」
「はーい!」
そうして私は急いでお気に入りの麦わら帽子を被って、外に飛び出した
「ちゃんと、お昼ご飯までには帰ってくるのよ~」
「はーい!」
おばちゃんの声を背に、私は一気に駆け出した