爽やか君と田舎娘
「あの…その犬触ってもいいかなぁ?」
声の主は
爽やか君だった。
私がポカンとしていると
「あ、ごめんなさい!!いきなり声かけて...」
と、爽やか君が謝ってきた。
え、えと、
「あ、いいですよ!!触っても」
すると爽やかくんはしゃがんで、さくらを撫で始めた。
さくらはとても幸せそうにお腹を出して寝転がっている。
さくらの頭には人見知りという言葉は入ってないみたいだ。笑
「なんて名前なんですか?」
爽やかくんが爽やかスマイルをして聞いてきた。
名前?
わたしの?
んー、この流れだとさくらかな?
「さくらっていいます!」
「そうなんだ。女の子なんだなお前~」
わしゃわしゃ
あー、私の名前答えてたらとんでもない恥をかくところだった!泣
「じゃ、僕そろそろ帰ります。触らせてくれてありがと!」
「あ、はい!」
爽やかくんはニコニコしながら手を振って帰っていった。
ちらっ
さくらをみると
爽やか君に撫でられてモフモフになっていた。
「ふふふ
さくら、なんか毛玉みたいになってるよ」
わたしはこのとき
津城学園に志望校を変えることを決意していた。