爽やか君と田舎娘


「あの…その犬触ってもいいかなぁ?」

声の主は





爽やか君だった。



私がポカンとしていると


「あ、ごめんなさい!!いきなり声かけて...」

と、爽やか君が謝ってきた。


え、えと、

「あ、いいですよ!!触っても」


すると爽やかくんはしゃがんで、さくらを撫で始めた。


さくらはとても幸せそうにお腹を出して寝転がっている。

さくらの頭には人見知りという言葉は入ってないみたいだ。笑



「なんて名前なんですか?」

爽やかくんが爽やかスマイルをして聞いてきた。

名前?
わたしの?
んー、この流れだとさくらかな?


「さくらっていいます!」

「そうなんだ。女の子なんだなお前~」


わしゃわしゃ


あー、私の名前答えてたらとんでもない恥をかくところだった!泣



「じゃ、僕そろそろ帰ります。触らせてくれてありがと!」

「あ、はい!」




爽やかくんはニコニコしながら手を振って帰っていった。


ちらっ


さくらをみると
爽やか君に撫でられてモフモフになっていた。



「ふふふ
さくら、なんか毛玉みたいになってるよ」






わたしはこのとき
津城学園に志望校を変えることを決意していた。






< 3 / 4 >

この作品をシェア

pagetop