君に、メリークリスマス



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サンタがいるだの、いないだの…


言い争っていたのは…幼稚園児のころ。





この頃は、君の方が…ロマンチストで。



持ってきたクレヨンで…


黙々と、絵を描いた。



何枚も、何枚も、用紙をセロテープで繋げて。






「お前んちにも来るから」って、そう言って…




壁一面に、張り付けた。




大きな、大きなクリスマスツリー。
その下には、ちょっぴりいびつな笑顔の…サンタクロース。







緑と赤と黄色のクレヨンばかりが……短くなって。




「これくらい大きいと、目印になる。」って。

壁を叩いて、ニヤリと笑った。






だけど……サンタは、来なかった。





クリスマスの…最初の記憶。




もっともっと小さい頃もあったんだろうけど。








記憶の断片は……


ここからしか、ない。









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