君に、メリークリスマス
大学を卒業し、就職した私は…
初めて、実家を出て…
一人暮らしを始めた。
それから…
2年の月日が流れて。
知らなかったこの街にも……少しは慣れたつもりだった。
「………。」
カーテンを開くと、
太陽の光が雪に反射して…目に突き刺さった。
24回目のクリスマスイヴは……
晴れ。
「……良かった…。」
あの日から…
イヴは……雪が降っていない。
君の手を冷やしてしまうから、
降らなくて…いい。