君に、メリークリスマス




訳も分からず、返信に…困った。




どこかで、クリスマスだと…期待した自分がいることに。



初めて…気づいた。





胸がとかとかと音をたてて。


嬉しさを…



隠しきれなかったから。








何度もメールを見ながら…、

ベッドでゴロゴロとして。


時折にやけては…我に返る。





あの夏から、1度だって連絡はなかったのに。



ちゃんと…この日を、忘れないでいてくれた。










「つかさー、あんたになんか届いたけど。」




いつの間にかドアの内側に立っていた母が…


ニヤニヤとしながら、こっちを見ていた。





「ちょっ…、勝手に入らないで。」


「ちゃんとノックしましたが?」


「………。ああ、そう。」



急激に…


恥ずかしくなった。















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