鉄の救世主Ⅲ(くろがねのメシアⅢ)
「アメリカ軍の第一陣でやって来た兵士から口伝に聞いた話だから、どこまで本当なのかは信憑性に欠けるが、このモガディシュでのディアボの攻撃ですら、テロ対策部隊への陽動だったって噂もある」
「こちらに意識を向けさせておいて、アメリカ本国への攻撃が狙いだったという事か…」
パイロットの言葉に歯噛みする小川。
そんな会話の横で。
「……」
マットは両手を合わせ、眉間に皺を寄せる。
その表情に浮かぶのは、焦燥。
無理もない。
祖国が、アメリカが何者とも知れない相手に攻撃を受けている。
テロの脅威に晒されている。
いや、最早テロではない。
これは侵略だった。
「こちらに意識を向けさせておいて、アメリカ本国への攻撃が狙いだったという事か…」
パイロットの言葉に歯噛みする小川。
そんな会話の横で。
「……」
マットは両手を合わせ、眉間に皺を寄せる。
その表情に浮かぶのは、焦燥。
無理もない。
祖国が、アメリカが何者とも知れない相手に攻撃を受けている。
テロの脅威に晒されている。
いや、最早テロではない。
これは侵略だった。