鉄の救世主Ⅲ(くろがねのメシアⅢ)
そんなマットに、気付かない筈はない。

「交信ができない以上、自分の目で状況を確認するしかないな」

小川の手が、マットの肩を叩いた。

「マット、任せていいか」

「…は?」

マットが小川の顔を見る。

「これからアメリカ本国に戻り、戦況を確認してきてくれ。まぁ俺が指示せずとも、現在ソマリアに展開しているアメリカ軍はすぐに引き返し、本国の防衛任務に回されると思うが」

「……」

驚きを隠せないように、マットは小川分隊の仲間を見る。

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