俺のこと、好きになってみよ?







「俺まで彩葉さんのこと好きっていったらどうする?」



「……はい、?」




なに、このてるくんまで頭狂ったんでしょうか。



言ってる意味がよくわからないんだけれど。



けど、てるくんは至って真顔で。


いやいや。どうするって言われても…




「や、あの…」


「昴にぃちゃんが好きになるのわかる気がするんですよね、彩葉さんのこと」


「なに、いってるんですか」


「俺、欲しいのはすぐ手に入れたいタイプなんです」



なにも言えなくて、ただ口をあんぐりと開けてる私。




「俺も暇なとき、ここ来ますね」




そう言って、てるくんは「じゃあ用事あるので」と笑いながら、店を出て行ったのです。







< 40 / 85 >

この作品をシェア

pagetop