俺のこと、好きになってみよ?
□ その2 ■

迫る影。









「え、すご〜い彩葉!モテ期到来じゃない⁉」




週末が明けて、普段通りの学校。



昼休みの時間、ひまりと教室でお弁当を食べているついでにあのてるくんのことを話すと、ひまりはまたもや興奮気味のようで。



「モテ期ぃ?んなわけないじゃん。」



「だって九條さんには告られてぇ、その年下くんにはそれっぽいこと言われたんでしょ〜っ?」



「……ふたりとも、頭おかしい気がするんだよね」



私が頬杖をついて、ぽつりと呟くと「なんで?」とひまりが首を傾げた。




「だってさ、おかしいじゃん。こんな私を好きとか。好きになる理由がわからない」



そう言うと、ひまりは目を数回ぱちぱちと瞬きさせる。



「好きになるのに理由なんているの?」



「……え?」







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