俺のこと、好きになってみよ?








「そうですか…てっきり昴にぃちゃんから聞いてるって思ってました」




「き、聞いてない聞いてない」




そんなこと一言も言ってないよあの人。



てるくんには気をつけろとかなんとかは言ってたけど。




「まぁ、今日わかったんだしよかったです」



「あ、あはは」




衝撃的な事実に驚きながらも、早くこの場から立ち去りたい気持ちがどんどんときて。




「……じゃ、じゃあ私はそろそろ帰ろうかな」




「あ、じゃあ途中までせっかくだし一緒に帰りましょーよ」





…自転車を出して、てるくんの横を通りすぎようとしたらすぐに腕を掴まれた。



だ、か、ら。



なんでそうなるんだ。








< 53 / 85 >

この作品をシェア

pagetop