俺のこと、好きになってみよ?









「…す、」



「すの次は?」




目の前には、ニコニコと笑ってる九條さんが。



…そんな見ないでほしい。




「…す、ば…」



「…次は?」




ああもう、なんで名前呼ばなきゃいけないの。


無駄に恥ずかしいんだけど…




「すば、」



「うん」



あと、ひと文字。




「すば……」




『る』と、言おうとした、そのとき。




ー カランコロンッ…





タイミングよく、店のドアが開いたのだ。








< 68 / 85 >

この作品をシェア

pagetop