俺のこと、好きになってみよ?
「……てるくん?」
走って、ここまで来たのはてるくんで。
急いできたのかわからないけれど、肩が上下に少し揺れていた。
「よかったぁ、彩葉さんいた…もう帰ったかと思った」
「…?なんか用事だった?」
「うん!あのね、今日なんか用事ある?バイトとか」
「…えっと、今日はバイト休みだし特に何もないけど…」
そこまで急いで私に何か用事なのだろうか。
「それならよかった。じゃあ来て!」
だけどてるくんの言葉は唐突にもそれだった。