俺のこと、好きになってみよ?
外回りの掃除も終わったことだし、私も男の人と店に入る。
男の人が店に入るなり、嘉代さんの目がハートになっていたのは言うまでもなく。
『ちょーっあの男の人、爽やかイケメンじゃないの!どうやって連れてきたのっ』
『まぁ、たまたま…?』
レジの所に戻ると、嘉代さんが真っ先に小声で話しかけてきた。
店の中をゆっくりと回っている男の人を見てみる。
短髪と長髪の間くらいの長さの茶髪の髪。
スーツ着ているからもう大人なんだろうけど、顔は少年っぽさが残っているような童顔で。
爽やかな雰囲気を漂わせている人だ。
…かっこいいの部類には入るんだろうなぁ。
ガラスのショーケースに入っているのをしみじみと眺めている男の人は
突然レジの方に振り返ってバチッと目が合った。