それでも出会えてよかったと思えるんだ
はる
秋も深まってきた頃、さっちゃんと初めて旅行に行くことになった
付き合って、もうすぐ、一年になることもあり、さっちゃんの奥さんが、友達と海外旅行で、留守ということもあり、初めて泊まりがけで、旅行へ
初めての事で、私はウキウキしていた
『なおー、そんなに実家帰るの楽しみ?なんか、俺と離れるのに、かなりテンションあがってねぇ?』
『そんなことないよ。久々に女子会楽しみだなぁって』
『まあさ、女子会は、女には必要だって思うし、楽しんでこいよって思うけどさ』
『はるも、佑樹と飲み会でしょ?』
『まぁ、そうだけど、しょっちゅう呑んでる面子だし』
『はるも、仕事でイライラしてたし、憂さ晴らししてきなよ』
『あー。それね。実はさ、俺、仕事辞めたんだ』
『えっ?辞めたの?聞いてないよ。いつ?』
『だから、今言った。9月終わりかな』
『一月たつじゃん』
『バリバリ働いてるお前見てたら、言えなくてさ。ごめん』
『ごめんて、辞めたのもうどうしようもないじゃん。どうするの?』
『うん。とりあえず、佑樹のとこで、バイトしてるんだ。何したいかよくわかんねぇから、しばらくバイトしながら、考えるわ』