それでも出会えてよかったと思えるんだ
それなのに何故、この人と付き合う事になったのか




この時の手の感触が、忘れられなかったのもある


繊細で、男にしては細い指


冷たそうな手をしていると思ってた



でも、お酒を呑んでいたからと言えばそれまでだけど、温かく力強かった



男を感じてしまった



その日は、さっちゃんもそれ以上何も言わず、呑みすぎたかなと、お互い別れた



それから、二人でご飯に行くことはなくなってたのは、お互いに意識していたのだろう



そんなある日、私の企画の案件も無事終了し、ささやかな打ち上げもかねて、課の皆で呑みに行くことになった



その後、私達は人道に反った道に足を踏み入れ、歩きだしてしまったのだ
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