それでも出会えてよかったと思えるんだ
木葉
『なお、休みだから泊まりに来ない?』
木葉から、メールがきた
お泊まりって、久々だな
夜の女になって、木葉が忙しくなって、なかなかお泊まりしてなかったな
よく、二人で朝さまで語りあかしたな
『いいよー!』
即効メールして、木葉の大好きなバラを買って、ワインを買って、ケーキを買って、木葉の住むマンションに向かった
木葉の稼ぎなら、もっともっといいとこに住めるだろうけど、木葉は将来一人で生きてく為の資金を貯めるから、贅沢は出来ないし、家にいる時間少ないしって、住むところにそんなにこだわってない
木葉らしいけど
本当に一人で生きてく気だからね
『いらっしゃい。上がって』
『久々だよね。夜木葉とこうして会うの。お誕生日おめでとう!ワインとケーキと薔薇』
『ありがと!覚えててくれたんだ?めちゃくちゃ嬉しい』
『誕生日こそ、お店に出れば儲かるのに』
『大丈夫大丈夫!店では夏誕生日にしてるから。本当の誕生日は、接客なんかしなくて、静かに過ごしたいもんなの』
『男と過ごさなくていいわけ?』
『男は店で腐るほど見てる。プライベートでは必要なし』