それでも出会えてよかったと思えるんだ
『あたる、この前は辛い思いをさせて、ごめんな。だから、連絡とれなくなったんだよな?』
さっちゃん、わかってたんだ
そりゃ、あれから避けてたからわかるよね…
『まさか、会うなんてね…びっくりしちゃった』
『俺もびっくりした』
『…可愛い人だね。…わかってたことなんだけど、会っちゃうと、辛かった』
大人ぶってたこと、本当は平気じゃなかったこと、言った
『…ごめん。俺も平気じゃなかったよ。辛かった。平気なほど、簡単な好きじゃない』
さっちゃんの、気持ちは伝わってるよ
私を抱いてくれる時、それはすごく伝わってくる
私を、私の存在は大事だよって、愛しいって、体から凄い伝わってくる
だから、段々さっちゃんに溺れてしまって、自分にとって、誰が一番大事かわからなくなってしまったんだ
結局私は、自分が一番大事だったんだよね
だって、色んな人を傷つけても、私はこうして生きている
寂しいから人を求めたら駄目だよね
側にいてほしい人を見つけるんじゃなくて、側にいたい人を見つけなきゃ、誰かに求めてばかりいたらダメなのに、この時の私は求めてばかりだった