それでも出会えてよかったと思えるんだ
『…来てません』




『…そう。部屋は殺風景な部屋ね』




『あまり、物を置くのが好きじゃないので…』




『人のものに興味はあるけど、物には興味がないのね』




『…今、お湯沸かしますので、お待ちください』




お茶を出すまで、奥さんは無言だった



ただ無言で、私の部屋を見渡していた




はるとの写真…、隠しとけばよかった


多分チェックしたよね…




いきなりの状況に、心臓はバクバクしていたけど、自分の部屋ということもあり、不思議とまだ落ち着いていられたほうだと思う



それに、少しでも冷静でいれなければ、これからおこりうることに、対処できないだろうから
< 68 / 142 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop