それでも出会えてよかったと思えるんだ
佑樹
木葉が店に向かってほどなくして、玄関のチャイムがなった
木葉かな?忘れ物?
『はーい、どうしたの?……ゆ…うき?』
そこにいたのは、佑樹だった
木葉にあったの?
ちょっと前に帰ったし、大丈夫だよね?
人の心配が出来るくらい、木葉のおかげ、自分に余裕も出てきた
でも、その余裕は、私にはまだはるがいて、一人じゃないと思えたから出たんだと思う
そんな人の心配している場合じゃなかったんだけど
『佑樹、どうしたの?珍しい』
『ちょっと、話せるか?』
『いいよ。散らかってるけど、どうぞ』
『いや、仕事だから、ここで。あんま時間ないんだ』
『そっか…玄関でよければ、どうしたの?』
『…はると喧嘩でもしてる?』