それでも出会えてよかったと思えるんだ
亘の作ってくれた、うどんを食べた
美味しいんだろうけど、味がよくわからない
作ってくれた亘には、申し訳ないけど、ただ、お腹にいれるという、作業だった
『で、お前、幸子とはどうなったんだ?』
『別れたよ。…奥さんにバレたの。私…遊ばれてたんだ』
『…何で、何も言わなかったんだよ』
『言いたかったよ。…でも、亘…彼女出来たんでしょ?だから、邪魔出来ないから』
『邪魔って、今までも、関係なく何でも言ってきたろ?何今さら遠慮してんだよ』
そういって、亘は、私の髪をくしゃってした
『俺はお前の親友だろ?いつでも、俺を頼れよ』
亘、反則だよ
今、優しくされると、私…
駄目だよ、寂しくて寂しくて、仕方ないのに
『一人になっちゃったね、私』
寂しそうに笑う私を、亘がまたそっと抱き寄せて、そして…キスをした