Because[短篇]



「うわっ!私なに考えてるんだろ…」



ブンブンと首を横に振る。
そう、これじゃあ私が匡を好き見たいじゃん!


有り得ない、
ぜーったい有り得ない!



手には袋に入ったメロンパン。
私の心は…





キーンコーンカーンコーン…




教室に辿り着く前に耳に響いたのは昼休みの終わりを告げるチャイムの音。学校中に鐘の音が響き渡る。






「やばっ!」




ゆっくりしすぎた!
袋を握る手に力を入れ、
私は歩くスピードを速めた。

















「遅せぇ。」

「ご、ごめん。」




私の席に座り、
頬杖を付きながら睨む匡。


私はオドオドしながら
買ったパンを渡す。




「昼飯食えなかったじゃねーか」

「…うっ」




た、確かに。
そうだけど、

だったら自分買いに行けばいいじゃんか!匡のクラスの方が断然購買に近いんだから。




「何?文句でもあるわけ?」

「!」




こ、コイツ。
私の考えてること分かるの?








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