大キライ。
唯を家の近くまで送ってから
もう暗闇と化した道を、また引き返して自分の家へ向かう
大分話し込んでしまって、こんな時間になってしまったけれど
収穫はあった
単純に、いいことがあった
今まで何も知らずにただ好きだと言っていたくそみたいな俺から
少し、彼女のことを知れて、マシになった気がする
やっぱり、双子でも、全然違うな
唯はいい奴だよ
だから、彼女も信頼してるんだ
それなら
彼女が同じくらい信頼しているということは
聖にも
いいところが、あるのだろうか
きっとあるんだろうな
俺にはわからない
わかりたくもないけど
あいつはライバルだ
幼馴染みというだけで圧倒的に俺の方が不利な分
俺はあいつより
誰よりも
本当の君を知りたいって
わかりたいって
思うんだ