記憶の本〈母の中の私〉
家に着くと、カレーのいい香りが玄関にまで広がっていた。
私はお母さんにばれない様に、平常心!と自分の心にいい聞かせ、リビングのドアを開けた。
「ただいま。」
「おかえり!おそかったね。」
いつもの様に、笑顔のお母さんが迎えてくれた。
でも私は、お母さんの顔がいつもの様にはやっぱり見れなかった。
「着替えてくるね。」
そう言って、逃げるように部屋に行こうとすると、なぜかお母さんが私の側までやって来た。
「なんか消毒の臭いがするよ、病院にでも行った?」
「えっっ?!」
心臓が飛び出るかと思った。とっさの事に言い訳を必死に考えるが、さっぱり浮かばない。
一人焦る私にお母さんは、
「元気そうだから、大丈夫かな!早く着替えて食べちゃいなさいね。早くしないと全部食べちゃうよ!」
そう言って、笑っていた。
内心助かったーぁ!と思いながら返事をすると、私はそそくさとリビングを後にする。
食事を終え、自分の部屋に戻ろうとするとお母さんに呼び止められた。
「由美部屋に行くの?由美の好きなドラマ始まるよ!」
「うーん・・、ちょっと考える事あるから今日はいいや。」
そう答えて私は、階段を上る。
二、三段上がった所でお母さんが、
「何かあった?悩みでもあるなら聞くよ。」
振り返ると、心配そうな顔で私を見つめていた。
「大丈夫!私の中できつくなったら、相談乗ってね。」
私が笑顔で答えれば、
「わかったいつでも待ってるからね、由美はお母さんの子だから大丈夫!」
そう言って、満天の笑顔で笑い返してくれた。
私はお母さんにばれない様に、平常心!と自分の心にいい聞かせ、リビングのドアを開けた。
「ただいま。」
「おかえり!おそかったね。」
いつもの様に、笑顔のお母さんが迎えてくれた。
でも私は、お母さんの顔がいつもの様にはやっぱり見れなかった。
「着替えてくるね。」
そう言って、逃げるように部屋に行こうとすると、なぜかお母さんが私の側までやって来た。
「なんか消毒の臭いがするよ、病院にでも行った?」
「えっっ?!」
心臓が飛び出るかと思った。とっさの事に言い訳を必死に考えるが、さっぱり浮かばない。
一人焦る私にお母さんは、
「元気そうだから、大丈夫かな!早く着替えて食べちゃいなさいね。早くしないと全部食べちゃうよ!」
そう言って、笑っていた。
内心助かったーぁ!と思いながら返事をすると、私はそそくさとリビングを後にする。
食事を終え、自分の部屋に戻ろうとするとお母さんに呼び止められた。
「由美部屋に行くの?由美の好きなドラマ始まるよ!」
「うーん・・、ちょっと考える事あるから今日はいいや。」
そう答えて私は、階段を上る。
二、三段上がった所でお母さんが、
「何かあった?悩みでもあるなら聞くよ。」
振り返ると、心配そうな顔で私を見つめていた。
「大丈夫!私の中できつくなったら、相談乗ってね。」
私が笑顔で答えれば、
「わかったいつでも待ってるからね、由美はお母さんの子だから大丈夫!」
そう言って、満天の笑顔で笑い返してくれた。