記憶の本〈母の中の私〉
私は、翔ちゃんの真剣な顔を気にしつつも、慌てて自転車を取りに行き、翔ちゃんの後を追いかけた。
早足で前を歩く翔ちゃんにやっと追い付いた私に翔ちゃんは、
「ごめんね、早かったよね・・って由美ちゃん!いい物持ってるねぇ、後ろ乗って!」
そう言い終わると同時に、すでに自転車のハンドルは翔ちゃんの手によって、奪われていた。
「えっ!そんなぁいいですよ、私重いですし・・」
遠慮がちに私が言えば、
「いいから、いいから!早く乗って、時間無いから急ぐよ!」
急かす様に翔ちゃんは、後ろに座る様に勧める、私は仕方なく後ろに座った。
「しっかり捕まってね、落ちちゃうよ。」
そう言うと翔ちゃんは、私の手を翔ちゃんの腰にしっかりと捕まらせる。
私の心臓はドキドキを通り越し、ありえないほどバクバクと高鳴った。
翔ちゃんが私を載せた自転車が、風を切りながら軽快に動き出す。
私が、心臓のバクバクが翔ちゃんに聞こえるんじゃないかと不安になりながらも、チラッと翔ちゃんの顔を盗み見れば、翔ちゃんの耳が夕焼けと同じぐらい真っ赤になっているのが見えた。
早足で前を歩く翔ちゃんにやっと追い付いた私に翔ちゃんは、
「ごめんね、早かったよね・・って由美ちゃん!いい物持ってるねぇ、後ろ乗って!」
そう言い終わると同時に、すでに自転車のハンドルは翔ちゃんの手によって、奪われていた。
「えっ!そんなぁいいですよ、私重いですし・・」
遠慮がちに私が言えば、
「いいから、いいから!早く乗って、時間無いから急ぐよ!」
急かす様に翔ちゃんは、後ろに座る様に勧める、私は仕方なく後ろに座った。
「しっかり捕まってね、落ちちゃうよ。」
そう言うと翔ちゃんは、私の手を翔ちゃんの腰にしっかりと捕まらせる。
私の心臓はドキドキを通り越し、ありえないほどバクバクと高鳴った。
翔ちゃんが私を載せた自転車が、風を切りながら軽快に動き出す。
私が、心臓のバクバクが翔ちゃんに聞こえるんじゃないかと不安になりながらも、チラッと翔ちゃんの顔を盗み見れば、翔ちゃんの耳が夕焼けと同じぐらい真っ赤になっているのが見えた。