記憶の本〈母の中の私〉
告白。
綾野の家に着くと、仁王立ちした綾野が、玄関の前で待ち構えていた。
「おそーい!もうとっくに五時過ぎてるんですけど!」
綺麗なグリーンのニットワンピを着ている綾野の顔は、まるで般若のようだった。
「しかも二人一緒に登場って!どうなってんの、一体・・・」
呆れ顔で綾野が言うと、思い出したかの様に、綾野の方に翔ちゃんを呼び寄せた。
「翔ちゃんはこっち!由美は・・すぐ行くから先に入ってて!お母さ〜ん、由美来たぁ〜」
綾野はそう言うと、なかば強引に背中を押し、私を無理矢理玄関に押し込めた。
奥からパタパタとスリッパを鳴らしながら、綾野のお母さんが出てきて、
「由美ちゃんいらっしゃい、さぁどうぞ、もう用意出来てるから中入って♪」
「は〜い、お邪魔します」
綾野のお母さんの笑顔に誘われるまま、私は綾野の家に入って行く。
ふと気になって、玄関の方を見てみれば、綾野と翔ちゃんは玄関の外で、何やらコソコソ話をしている様だった・・・。
「おそーい!もうとっくに五時過ぎてるんですけど!」
綺麗なグリーンのニットワンピを着ている綾野の顔は、まるで般若のようだった。
「しかも二人一緒に登場って!どうなってんの、一体・・・」
呆れ顔で綾野が言うと、思い出したかの様に、綾野の方に翔ちゃんを呼び寄せた。
「翔ちゃんはこっち!由美は・・すぐ行くから先に入ってて!お母さ〜ん、由美来たぁ〜」
綾野はそう言うと、なかば強引に背中を押し、私を無理矢理玄関に押し込めた。
奥からパタパタとスリッパを鳴らしながら、綾野のお母さんが出てきて、
「由美ちゃんいらっしゃい、さぁどうぞ、もう用意出来てるから中入って♪」
「は〜い、お邪魔します」
綾野のお母さんの笑顔に誘われるまま、私は綾野の家に入って行く。
ふと気になって、玄関の方を見てみれば、綾野と翔ちゃんは玄関の外で、何やらコソコソ話をしている様だった・・・。