記憶の本〈母の中の私〉
沖縄の青い空の下、私は何処までも続いていそうな白い砂浜で、キラキラ輝くエメラルドグリーンの海を眺めていた。

あまりにも綺麗な風景に見とれていると、用意を済ませたお母さんが私の元にやって来た。

私もお母さんも体に水着を纏い、バスタオルを巻いている。

「お父さん達びっくりするかな?絶対どうしたの?!って目が点だよね!」

お母さんと顔を見合わせ笑いながら、先にビーチで待つお父さん達の所に急いだ。

ビーチに着くと、弟の亮太〈リョウタ〉が不機嫌全開の態度で、お父さんと何か話をしているみたいだ。

お父さんは、そんな亮太をなだめているみたいに見えた。

「おまたせ!待ったしょ、ごめんね。」

お母さんと二人亮太達の所に走っていくと、不機嫌全開の亮太が、

「おっーせーよ!二人とも、これだから女は嫌なんだよ支度に時間かかって・・。」ブツブツ文句を言ってきた。

文句を一通り言い終わった亮太は、私たちのバスタオル気がつき、

「何タオルなんて巻いてんの?泳がないの?もしかして日焼け対策のつもり?」と、不思議そうな顔をしている。

私とお母さんは、待ってましたと言わんばかりに顔を見合わせ、

「せーの、ジャーン!」

二人一緒にバスタオルをはずした。


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