【企画】恋のスケッチブックは君色に染まる
「で?今日も放課後に速川くんと?」
「わかんないけど……さっき『今日も放課後、絵描くの?』って聞いてきたから……」
「………芽依、すごすぎるわ。あの速川くんをオトすなんて」
お、オトす!!?
「オトすってなに!?私、速川くんのことどこからも落としたことないよ!!?」
あんな人気者の速川くんをどこからか落とすなんてありえないよ!!
「……芽依って本当にバカ?まぁいいわ。速川くんとの時間楽しみなさい」
友菜はなぜか呆れた表情で言った。
バカって言われちゃったけど……楽しむぞ!
キーンコーン―――
「じゃ、そろそろ自分の席戻るね」
友菜は長い髪の毛をなびかせながら、自分の席へと戻っていった。
速川くん……今日も来てくれるといいな。
そんなことを考えてたら少しにやけそうになった。
「危ない危ない……っ」
でも楽しみなんだもん……仕方ない、よね。