【企画】恋のスケッチブックは君色に染まる
速川くんが私を好きになる……?
これは……夢!?
驚きすぎて言葉が出ない。
「あ、あの、速川く………」
「ごめんっ!困る……よな」
私を解放して、カバンを持って立ち上がった。
「じゃ、俺帰るわ」
「う、うん」
「暗いから……気を付けてな」
私が頷いたのを確認すると、速川くんは慌てて教室を出て行った。
「速川くん………」
さっきの『俺……桜本のこと、好きになっても……いい?』って、なんだったんだろう。
ずっと顔が熱い……っ
もう、考えるのやめよう!
顔が熱くなるだけだし……っ
美術室に色鉛筆戻して帰ろう。
教室を出て、美術室へと急いだ。