【企画】恋のスケッチブックは君色に染まる
鈴木さんは私からボールを受け取って、シュートを決めた。
「やった……っ!」
よかった……上手くいって。
でも……薬指がズキズキと痛む。
突き指かなぁ……?
でも、今は我慢しないと!
これぐらい我慢しようと思えばできるしね!
試合は続き、私たちのチームの勝利だった。
「よかった……」
心配していたミスもなかったし……速川くんが上手くサポートしてくれたからだよね!
「桜本、やったな」
速川くんが笑顔で私に話しかけてきた。
「うん……!速川くんのおかげだよ」
「いや、桜本が頑張ったからだ」
速川くんにそう言われると、なんだかすごく嬉しい。
「それよりさ、保健室行こっか」
「へ?」
保健室……?