【企画】恋のスケッチブックは君色に染まる
「突き指……しただろ」
「え!?」
なんでそれを……!
気づいててくれたの……?
「俺のパスが下手だったから……ごめんな」
気づいててくれたんだ……速川くん。
「う、ううん!私の受け取り方の問題だから……!」
私、バスケ下手だもん。
絶対私の受け取り方が悪かったんだ。
「とりあえず、保健室行こ」
「は、速川くん!?」
「先生!桜本が俺のせいで突き指したので、保健室に連れていきます」
人目も気にせず、私の腕を引いて体育館を出た。
突然のことに、頭がついていかない。
廊下をずんずん歩いていく。
ドキドキで心臓破壊寸前。
誰か……助けてください!!!