【企画】恋のスケッチブックは君色に染まる




ドキドキで頭が混乱しているうちに、保健室に到着。



ガラガラ―――



「失礼しまーす……」



保健室には先生はいないみたいだった。



「先生いないみたいだな」



「う、うん……」



先生がいないとか余計緊張……!!!



「桜本、ここに座って」



保健室の長椅子を速川くんが指をさす。
そこにドキドキしながら座る。



「ちょっと待ってて」



保健室の薬箱をあさる速川くん。



「あった」



湿布と紙テープを取り出すと、私の目の前に立った。



「俺、不器用だから上手くできるかわかんないけど」



「ううん!あ、ありがと!」



湿布を貼るときに時々速川くんの指先が触れて心臓が高鳴る。
< 34 / 61 >

この作品をシェア

pagetop