【企画】恋のスケッチブックは君色に染まる
ドキドキで頭が混乱しているうちに、保健室に到着。
ガラガラ―――
「失礼しまーす……」
保健室には先生はいないみたいだった。
「先生いないみたいだな」
「う、うん……」
先生がいないとか余計緊張……!!!
「桜本、ここに座って」
保健室の長椅子を速川くんが指をさす。
そこにドキドキしながら座る。
「ちょっと待ってて」
保健室の薬箱をあさる速川くん。
「あった」
湿布と紙テープを取り出すと、私の目の前に立った。
「俺、不器用だから上手くできるかわかんないけど」
「ううん!あ、ありがと!」
湿布を貼るときに時々速川くんの指先が触れて心臓が高鳴る。