【企画】恋のスケッチブックは君色に染まる
Fifth*Sketch
―――放課後。
「芽依、頑張ってくるのよ?」
「う、うん……っ」
出来れば今日、告白するんだ……。
「じゃ、また明日ね」
「うん!ばいばーい!」
私はいつも通り、スケッチブックとカバンを持って美術室に向かった。
「もう、先輩遅いですよ?」
岡田くんもいつも通り私より早く美術室にいて、画材の準備をしていた。
「ごめんごめん」
「あれ、今日はあの先輩の想い人は来てないんですか?」
「お、想い人って……ったぶん、もう少ししたら……くるんじゃないかな?」
「ふぅーん」
岡田くんっていつも自分から聞いといて大体の返事は『ふぅーん』だよね。
「あの人って鈍感そうですよね」
「え?」