【企画】恋のスケッチブックは君色に染まる
「う……そ……っ」
私はびっくりして、顔をあげようとしたら速川くんに阻止された。
「………絶対見るな」
でも……一瞬、見えちゃったんだ。
真っ赤な顔をした速川くんを。
「……桜本」
「は、はいぃ……っ」
「俺と……付き合ってください」
はっきりと鮮明に聞こえた速川くんの声で、現実なんだとわかった。
もちろん、私の答えは……。
「……うんっ」
私がうなずいたとともに、速川くんは私をさらに強く抱きしめた。
どうしよう……今、すっごく幸せだ……。
「ねぇ、速川くん」
「ん?」
「速川くんはいつから私のこと……?」
全然、検討もつかないんだけど。