もしも、自分の小説に自信がなくなって。
それに引き換え、と私は自分の作家メニューを思い出す。
少ないPV数。少ない感想。
ほとんど同じテーマで書かれているのに――。
(いや、きっと小説の文章が上手なんだ。
同じテーマでも展開によって内容が全く変わってくるわけだし)
私は沈みそうになる心を抑えつつ、その小説を読み始めた。
――そうして読み始めたその小説が、プロをも唸らせるような作品だったらどんなに良かったか。
けれど、残念ながらその作品は……下手とは言わないまでも、そこまで素晴らしい作品ではなかった。
「…………」
私は、無言でその読み終えた小説を閉じた。
王道すぎる展開。先読みすらできる結末。みえみえの伏線。
今まで大量に小説を読んできた自分としては、正直物足りない作品だった。
「ひ……っぐ……」
喉から、引き攣れたようなうめき声が漏れる。
ふと脳裏をよぎったのは、PV数も何もかも劣る、自分の作品――。
「なんでだよ!」
気付けば私は、パソコンに向かって思いっきり叫んでいた。