Polaris
伊東さんと楽しく話をしていると、1人の男の人が席にやって来た。


その男は何故か不機嫌そうに、伊東さんの隣に座った。


男は店内だというのに、サングラスを掛けたまま。


「結城、そんなにふて腐れるな」

「え!?結城って、結城省吾さんですか?」


同じ伊東さんの席に着いていた、女の子の桜ちゃんがはしゃぐ。


「桜ちゃん」


あまりにはしゃぐ桜ちゃんのことを止める。


「すいません」


あたしは伊東さんと結城さんに頭を下げる。


「いや、気にしなくても良い。桜ちゃんは結城のこと好きなのかね?」

「はい!!もう大ファンです」


桜ちゃんは伊東さんの言葉に、聞いてもいないのに次々と話し出した。

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