Polaris
そんな伊東さんにあたしは何も言えなかった。


伊東さんにとって、これは仕事。


ここであたしがもし断ったりしたら、伊東さんとの関係も終わってしまうかもしれない。


あの時にちゃんと断っておくべきだったとつくづく思った。


「火曜日ですね」

「あぁ、頼むよ」


時間と場所を指定され、電話を切る。


電話を切って、1人で落胆した。


それでも、後1時間もしないであたしはミライとしてお店に立たなければいけない。


とりあえずお店に行ったら、溝口店長に休みを貰おう。


そしてあたしは自分自身を切り替え、お店へと向かった。

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