Polaris
「でもアイツがKnight(ナイト)に来た時は見れたもんじゃなかったな」

「どういうこと?」

「チャラチャラしただけの、糞ホスト」


隼人は何処か懐かしそうに、遠くを見ていた。


「今と違うの?」

「違うな。それに今じゃアイツは、この街のナンバー1ホストだ」


そう言い切る隼人は、やっぱりテルのこと認めているのだろう。


「じゃあ、あたしは?」

「お前もこの街のナンバー1だと思う」

「なら、そんなあたしが辞めたら困っちゃうね」


この言葉に、隼人はなんと言うのだろう。


ふと、恵美さんの顔が浮かんだ。


「俺はさっさと、辞めてもらいたいけどな」

わかっていたことなのに、傷つく。


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