Polaris
あたしがお客さまの席に着いた時間は、たったの10分程度。


それでもお客さまはみんな、たくさんのボトルを開けてくれた。


値段はそれぞれ違うけど、それでも嬉しかった。





その日のあたしの売上げは、この街に名を残す金額だった。





「「「ミライさん、お疲れさまです」」」


お店が終わり、女の子たちからそんな言葉を貰う。


「こちらこそ、ありがとう」


Polaris(ポラリス)に来て3ヶ月と数日しか一緒に働いていないのに、泣いてくれる子まで居た。


あたしは、幸せ者だったのかもしれない。


ただ、それにあたしが気付いていなかっただけで、、、。


ホント、今更そんなことに気付くなんて、、、あたしは大バカだ。

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