Polaris
「ちょっと、桜子さん。飲み過ぎですよ」

「全然だよ~」


そんな声が聞こえてくる。


「来たみたいだな」


相川さんがそう言って、入り口の方を見るので、あたしも入り口の方を見た。


扉が開き、輝がお店に入ってきた。


そして、もう1人。


あたしが会いたくないと思っていた、女も。


あたしは目を疑った。


どうして、、、。


どうして、ここにあなたが居るの?


莉奈も気付いたようだった。


「未来」


莉奈の言葉はちゃんと、聞こえていた。


だけど、あたしは何も答えられなかった。


「また、店で飲んでたのか」


相川さんがその女に言う。


「少しだけ」


そう言って、相川さんの隣にその女は座った。

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