Polaris
やっと、あの世界から抜け出したと思ったのに、、、。


もう戻らないって思ったのに、、、。


それも叶わないんだ、、、。


「そういう、アンタも。あんたのことを庇おうとする2人もホント、ムカつく」


あたしは何も答えずに、母親を見る。


「アンタか、産まなきゃ良かった」

「そんなに邪魔だと思うなら、どうして、、、」

「百合子がしつこかったからよ。それに妊娠してあの人もことを繋ぎとめられると思ったのに、ホント役立たずな子ね」


その為だけに、あたしは生まれてきたんだ。


煙草を吸い終わると、母親は家を出て行った。


その際に、、、。


「少しはあたしのために、役に立ちなさいよ」


そう、言い残して言った。

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