Polaris
「あたしがPolaris(ポラリス)にお店に立つ時、来てくれる?」


あたしがキャバクラ嬢になった姿を瞬華ちゃんに見てもらいたい。


「、、、うん」


その時、瞬華ちゃんが複雑そうな顔をしていたことにあたしは気付かなかったんだ。


ただ、瞬華ちゃんがお店に来てくれるってだけで、嬉しかったから。


瞬華ちゃんと話していると、運転手の人が部屋にやってくる。


「瞬華さん~」

「今行きます。ごめんね、ミルクちゃん。あたし行かなきゃ」


そう言い、瞬華ちゃんは運転手の人と部屋を出て行った。


あたしは瞬華ちゃんの背中を見送るしか、出来なかった。


つい此間まで、あたしもああやって生きてたんだ。

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