Polaris
そう思ったのに、母親は口にした。


「デリヘルしてたのよね」


あたしはグッと下唇を噛んだ。


そのせいで、口に血の味が広がる。


「サイテー」


莉奈の言葉に、胸が締め付けられる。


でも、その言葉はあたしに向けられたものじゃなかった。


「なんで、未来にそんなことまでさせられるの。それでもアンタ、未来の母親なの」

「母親?」


隼人はそう言うと、母親の方を見る。


母親はため息を溢す。


「あたしは産みたくて産んだわけじゃないの。百合子が産んでってしつこかったから、、、」


わかったいたのに、、、。


やっぱり辛くて、苦しくて、胸がイタイ。


「おい」


相川さんが、母親の言葉を止める。

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