Polaris
その莉奈も、この世界から足を洗うようだ。


「あたし、ずっと未来のこと羨ましかったんだ」

「え?」


翔からあたしに視線を移し、言う。


「翔はずっと、未来のこと見てたから。高校時も、きっとその後も」

「そんなこと、、、」

「あるんだよ。だって、あたしは翔のことをずっと見てたから」


莉奈は、少し悲しそうに笑う。


知らなかった、、、。


翔はいつだって、そんな素振りなかったから。


「翔のことは好きだったけど、それ以上にあたしにとって未来が大事だった。だから、ありがと」

「え?」

「今こうやって翔と居られるのは、今未来が幸せだからだと思う」


あたしは莉奈の顔を見る。

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